| 済生会病院 TOP | 病気の知識 TOP | 小児科 | 


Copyright (C) 2004 Saiseikai Hyogoken Hospital All Rights Reserved.
                   『 低身長について 』


 運動が好きな子もいれば音楽が好きな子もいるように、背が高い子もいれば低い子もいます。しかし現代は背が高いことに価値をおく風潮があり、わが子の背が低いと悩んで小児科を受診される方がいます。そこで今回は低身長についての一般的な話をしてみようと思います。

 お子さんの低身長を心配して来院されるご両親の多くは、低身長=病気と考えて来られます。しかし実際は、低身長といっても、一人ひとりの体質(言い換えれば個性)に見合って正常に成長しているお子さんがほとんどです。低身長の原因として圧倒的に多いものは、家族性身長です。これは両親あるいは、片方の親の身長が低い場合、お子さんも同じように低身長になることで、決して病気ではありません。したがって、本当に検査や治療が必要なのかどうか見極めることが大切で、低身長の相談をされに来た方で実際に治療をするのは10人に1人あるかないかです。
また、標準的な身長にもかかわらずどうしてももう少しのばして欲しいと受診される場合もあります。私が経験したところでは、宝塚音楽学校に入学したいので165cmは欲しいという中学生や、プロ野球選手を目指しているので180cmにしてくださいという高校生の例がありました。しかし、このような方たちや先ほどの家族性低身長の方たちの背の高さは持って生まれた体質=個性であり、大切にしていかなければいけません。
本人や両親にとっては切実な問題なのはよくわかりますが、理解してもらえるように努力しています。

 病気としての低身長で一番多いものは、成長ホルモンの分泌が低下しているために生じる成長ホルモン分泌不全性低身長症です。これは病院での外来検査、入院検査の結果から、厚生労働省で定められた適応判定基準に従って診断され、成長ホルモン療法を行うことになります。何年にもわたり家庭で注射することになるので、かなりの努力が必要ですが、治療終了時に平均的な身長に追いついて喜ぶ姿をみていると私までうれしくなります。(頑張っても思ったほど身長が伸びない例もありますが。)
このように一部の方には身長が伸びる能力が眠っていることがあり、私達は手を貸すことができます。
低身長で悩んでいる方は一度相談してみてください。ただし、繰り返し言っておきます。「ほとんどは病気ではありません。あなたの素敵な個性です。」
| 済生会病院 TOP | 病気の知識 TOP | 小児科 |