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『 胃瘻について 』
内科 湯通堂 仁大
近年、脳梗塞、脳出血、痴呆などによる長期間寝たきりの患者様が増えてきております。脳梗塞、脳出血などの後遺症として嚥下障害(ものが飲み込みにくい、飲み込んでもむせる、むせなくても誤嚥性肺炎を繰り返す)をおこすことがあります。また痴呆が進み、ご自分で食べる意欲すら失われてしまう方もいらっしゃいます。
そのような患者様に対して、私共では胃カメラを使って皮膚から胃の壁に直接穴を開けてチューブを通す「内視鏡的胃瘻増設術」を行っております。
栄養を補給する方法として病院では点滴をよく使います。しかし、半永久的に点滴で十分な栄養を摂るためには体の中の太い静脈に点滴のチューブを留置しなければならず、感染症、血管炎を起こす可能性が高くなります。また、微量元素の欠乏など、栄養が偏る場合もあります。
人間が栄養をとる場合、点滴よりも生理的な方法、つまり胃・腸を使って吸収する方が、よりよい方法だと言われています。
そのため、6?7年前までは、患者様の鼻から胃の中ヘチューブを入れて、そこから栄養剤を入れていました。しかしこの方法では患者様の喉や鼻の不快感が強く、自己抜去(自分でチューブを抜いてしまう)する例がみられました。またチューブが食道を通って胃の中に入っているため、胃から食道への栄養剤の逆流がみられることがありました。
これらの欠点を改善するため「内視鏡的胃瘻増設術」が行われるようになりました。
皮膚から直接胃に穴を開けてチューブを通すため、鼻や喉に不快感もなく胃から食道への逆流も減少します。
約30分で済むあまり難しくない手術ですが、状態の悪い患者様にする手術でもあり、合併症が起こる場合があります。出血、潰瘍、胃瘻部の感染症とともに手術中の誤嚥による肺炎や、腹膜炎なども起こることがあります。手術後は約2週間入院していただきます。
手術後、初めは白湯を注入し、問題がなければ栄養剤の注入を開始し、徐々に増やしていきます。薬も注入できる形にして、チューブより投与します。2週間後に抜糸をして退院となります。
栄養剤、薬の注入や胃瘻部のケアはご家族の方でも少し勉強していただければ十分可能です。
またチューブは6ヵ月ごとに交換しますが、当院では交換時も安全を寄するため胃カメラを使って胃瘻ボタンヘの交換を行っております。
胃瘻につきまして何かご相談がありましたら、当院の消化器内科を受診していただければ個別にお話させていただきます。お気軽にお越し下さい。
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