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〜 安全で楽しい出産のために 〜
『 (その3) 妊娠中の体重コントロールについて 』
妊娠中の体重の変化は妊娠経過が順調であるかどうかを評価する指標のひとつとなります。妊娠初期にはしばしば
“つわり”
による摂食障害があり、中期以降ではむしろ体重の過剰な増加が問題となることが多いようです。
それでは、実際にはどのように管理すれば良いのでしょうか。
< 妊娠初期 >
つわりは全妊婦の50〜80%にみられ、妊娠5〜6週から発症し妊娠20週頃までには自然に治るものがほとんどです。気分が悪く、吐き気や嘔吐、食欲不振といった症状が出現します。この症状が悪化し食事や水分がほとんどとれず、栄養障害や体重減少などが認められる場合は妊娠悪阻といい治療が必要です。産婦人科を受診し、栄養状態の把握や他の病気がないことの検査とともに、点滴による水分や栄養、電解質、ビタミンの補給を受けたほうが良いでしょう。ただ、この状態は母体には負担になりますが、よほどひどくならないかぎり胎児の発育などに影響はなく心配はありません。
< 妊娠中期以降 >
妊娠期間中の正常な体重増加は10kg前後といわれています。
その内訳は、胎児が約3kg、胎盤・羊水・子宮の増大などが約2kg、母体の体液(水分)量の増加や脂肪などの蓄積が約5kgとなっています。
妊娠中に体重が異常に増える場合は、胎児の状態の確認や妊娠中毒症や糖尿病などの検査が必要となります。また、妊娠期間中の過剰な体重増加により、妊娠中毒症の発症、微弱陣痛、難産などの産科合併症の可能性が高くなり、帝王切開率も増加すると言われています。
実際の体重コントロールは非妊時の体重(肥満とやせ)により異なりますが、一般に1か月約1kgの体重増加を目標にするのがよいと考えます。妊娠中の運動によるコントロールには限界があるので、食事療法が主体となります。標準的な体型、生活の妊婦においては妊娠前半期で1950kcal、後半期で2150kcalぐらいを目安に、もし過剰になっていれば制限し、偏食をせずバランスのよい食事を心がけるべきです。
具体的には、当院母親学級で栄養士が栄養指導を行っています。また、妊婦健診では体重増加が1か月あたり2kgを越える妊婦さんには、助産師が特別に生活、食事指導を行っています。
厳しすぎる食事制限は必要ないと考えられますが、体重のコントロールは妊婦さん自身がおなかの中の赤ちゃんのために積極的に取り組むことができる治療といえます。
妊娠中の食事や体重の変化が気になる場合はいつでも産婦人科外来で御相談ください。
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